この宇宙の片隅に―館長による宇宙コラム―

この宇宙の片隅に(26)

2019年7月27日(土)

【「はやぶさ2」の第二回タッチダウンの画像公開】

 「はやぶさ2」チームは、第2回タッチダウンの快挙(図1)の後、休む間もなく次の作業に移っています。このたび、歴史的な人工クレーター付近へのタッチダウン(7月11日)が公開されました。まず、タッチダウンの様子を鮮明にとらえた動画は、次のページで楽しむことができます。着地の瞬間にたくさんの破片やチリが飛び散っています。収納カプセルには、貴重なサンプルががっちりと入ったものと思われます。

図1 「はやぶさ2」の人工クレーターへの着地(想像図)

http://www.hayabusa2.jaxa.jp/topics/20190726_TD2_images/
 
 

 タッチダウンの際に撮影した画像のうち、着陸地点から約20m離れたところに見える人工クレーターの生々しい姿が注目されます(図2)。高度6mくらいから撮ったものですが、かなり表面がえぐれていますね。インパクター(衝突装置)の爆破によって放たれた弾丸が、小惑星内部の物質を見事に表面に露出させたようです。科学的に非常に高い価値をもったサンプルを持ち帰ってくれることが期待されます。

図1には、別のカメラによる、探査機の真下の地形も写し出されています(図3)

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図2 第2回タッチダウン時に「はやぶさ2」が 20m離れたクレーターをとらえた画像(高度8m)

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図3 第2回タッチダウンの接地点とターゲットマーカー(TM)の位置

 ターゲットマーカーの位置や、タッチダウンした場所の凸凹もよく分かりますね。この第二回のタッチダウンは、狙った場所から60cmしか離れていなかったそうです。3億km彼方で、着陸精度が60cmというのは、恐れ入りますね。

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)はさる7月25日、この再着陸した地点のサンプルから、科学的成果がどんどん生まれることを期待して、この地を「うちでのこづち(打出の小槌)」と命名しました。なお、第一回の着陸地点は「たまてばこ(玉手箱)」でした。

 「はやぶさ2」チームは、これからもいろいろな角度からリュウグウの観測を続行し、今年の暮れに地球帰還に向けての旅に出発します。地球到着は2020年の11月か12月ごろ。まだまだたくさんの難関が待ち構えているでしょう。声援を送りながら楽しみに待つことにしましょう。

 

[図クレジット]図1 池下章裕/JAXA  図2,3 JAXA

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